★どんな場合に調停を申立てるのでしょうか?
協議離婚での話合いが、まとまらない時に直接、離婚訴訟を起こしたいと
考える方もいますが、
夫婦間での話がこじれた場合は、まず離婚訴訟を起こす前に、
家事調停を家庭裁判所に申立てることを義務としています。(家事審判法第18条)
これは、離婚のような夫婦間のトラブルを民事訴訟のように証拠によって
白黒をはっきりさせ、法律を適用させながら解決を図る事を必ずしも妥当と
考えていないからです。
やはり夫婦間の問題は、理屈に合わない(合理的でない)部分を多く含んでいますので、
家事調停と言う悩み相談的な側面を持つ、話合いの場を設けています。
ここで解決できない時に初めて家庭裁判所に離婚訴訟を起こして
離婚の判決を求めることになっています。
これが「調停前置主義」と呼ばれるものです。
離婚調停を申立てるのには、具体的な説明を要する必要ありません。
離婚には、さまざまな夫婦間の問題を含んでいます。
夫婦それぞれに理由もいろいろあると思います。
また妻(夫)の真意も分からない場合が多いですので、離婚話が出ていなくても、
離婚するか迷っている時でも、夫婦関係がしっくりいっていない理由でも
夫婦関係の調整を求める「家事調停」を受け付けてもらうことができます。
もう少し詳しく説明いたしますと離婚の調停を申立てると離婚をさせるための
調停斡旋が行われるわけでは無いのです。
一部の家庭裁判所では事件名も「夫婦関係調整事件」として扱われています。
これには夫婦関係の解消による「離婚」と夫婦関係の円満調整という「和合」との
二つの要素を含んでいるからです。
家庭裁判所は、はっきりと離婚したいとの意思表示のある申立をしても家庭裁判所は、
とりあえず夫婦関係の修復が出来ないかを当事者双方に図ります。
これが当事者双方とも受け入れがされない場合に離婚の方向での調停を
進めることになります。
★調停の長所
調停離婚の一番の長所は、夫婦和合への道が開けて、離婚が避けられると言うことが
あげられます。
又、事件の内容が複雑な時、特に、子どもの親権者指定などで夫婦間での対立が
深刻である場合などは調査官による調整活動を行ってもらえます。
場合によっては社会福祉機関との連携を図りながら夫婦関係、家庭環境の調整への
援助を果たす役割も担っています。
さらに離婚そのものを解決させるだけでなく、
未成年者の子どもに対する親権者、監護者の決定、財産分与、慰謝料、養育費など
離婚の際に問題となる諸問題を同時に解決することもできます。
★調停の限界
調停もすなわち当事者双方での協議離婚とおなじで話合いであることには、
変わりはありません。
出頭しない当事者に対して出頭勧告や過料の制裁を無視して頑なに調停の席に
つくのを拒んだり、
調停に出頭しても自分自身の事ばかりを考えた主張をして譲らない場合で
調停委員の説得を拒否する場合は、調停は成立しません。
又、離婚訴訟の判決のように調停委員の判断が当事者双方を拘束することは
出来ないことになっています。
このことから調停での離婚も当事者双方の話合いによる協議離婚と同じで、
合意での成立が必要条件です。
★調停を申立てるときの手続
調停の申立ては、口頭でも書面でもすることができます。
申立てる趣旨(結論)と事件の実情としての経過内容を記載します。
書面を作成するのが苦手な方でも家庭裁判所の受付窓口に行けば、
定型化された申立書が無料でいただけます。
さらに裁判所のホームページからダウンロードすることも可能です。
この申立書に必要な事柄を記入しますと調停の申立書が出来上がることになります。
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